GoogleのAI関連サービスでは、モデル性能の向上だけでなく、画像制作や動画解析、利用制限の仕組みなど、実務に関わるアップデートが続いています。
今回注目したいのは、「Gemini 3.8 Flash」「Google Pics」「Gemini Notebookの利用制限変更」「動画理解機能」の4つです。
単に新しい機能が増えているだけではなく、AIに任せられる業務の範囲そのものが広がっている点がポイントです。
本記事では、この4つのアップデートについて、何が変わったのか、業務でどう活用できるのかを整理しました。
1.「Gemini 3.8 Flash」で複数工程の仕事を任せやすく
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 概要 | 長時間のコーディングやエージェント型タスク、複数ステップの推論を強化 |
| ベンチマーク | 長時間開発や専門業務の分析、高度な推論などの評価で高い性能を示す |
| 業務での活用 | 資料確認から要因分析、報告書の下書きまで、一連の流れをAIに任せる |
これまでのように「質問して答えてもらう」だけではなく、いくつかの作業をまとめて任せる使い方がしやすくなっています。
例えば、資料を確認したうえで情報を整理し、複数の条件を比較しながら、最後に報告内容までまとめてもらうといった活用です。
単発の質問対応ではなく、業務の流れそのものをAIに任せる使い方がしやすくなっているといえます。
2.Google Workspace上で画像制作まで進めやすく
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な変化 | AI画像ツール「Google Pics」が登場 |
| できること | 画像生成、部分編集、文字修正、翻訳、参考画像を使った生成 |
| 業務での活用 | SNS画像、広告素材、営業資料の図版、既存画像の多言語化 |
Google Picsでは、画像を生成するだけでなく、部分修正や画像内の文字編集、翻訳なども行えます。
例えば、既存の広告画像の一部だけを変更したり、営業資料に使う図版を作成したり、同じ画像を別の言語向けに調整したりといった使い方が考えられます。
これまで複数のツールを行き来していた画像制作を、Google Workspaceを中心に進めやすくなる点は、マーケティングや営業業務でも活用しやすいポイントです。
3.Gemini Notebookは「回数」ではなく処理内容に応じた制限へ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な変化 | 利用回数ベースから、処理の重さに応じた制限方式へ変更 |
| 判断基準 | プロンプトの複雑さや処理量などによって利用量が変化 |
| 業務での活用 | 軽い調査や確認と、負荷の大きい分析・成果物作成を分けて使う |
Gemini Notebookでは、単純に「何回使ったか」で制限するのではなく、処理内容に応じて利用量が変わる方式へ変更されています。
そのため、業務で使う場合も、すべての作業を同じようにAIへ任せるのではなく、簡単な確認と、負荷の大きい分析や成果物作成を分けて考えることが重要になります。
今後は、AIを何回使えるかではなく、どの仕事にAIの処理能力を使うかという視点も必要になりそうです。
4.長時間動画から必要な場面だけをAIが確認
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な変化 | 質問に応じて、AIが動画内の確認すべき場面を選択 |
| できること | 映像・音声・文字情報を組み合わせて必要箇所を解析 |
| 業務での活用 | 研修動画、会議動画、製造現場の映像などから必要な場面を探す |
Geminiには、長時間動画の中から質問に関係する場面をAIが選び、必要な箇所を詳しく解析する機能も登場しています。
例えば、
- 研修動画から特定の説明を探す
- 会議動画から特定の議論を確認する
- 製造現場の映像から該当する場面を探す
- 長尺動画の内容を効率よく確認する
といった使い方が考えられます。
これまで人が最初から最後まで確認していた動画も、必要な場面をAIに探してもらうことで、確認作業の効率化につなげやすくなります。
今回のようにAIの機能や使い方が広がっていく中では、新しいツールを知るだけでなく、自社のどの業務で使うのか、どこまでAIに任せるのかを整理することが重要です。
資料整理、画像制作、動画確認など、業務によってAIに任せやすい工程は異なります。
こうしたAIツールの特徴を踏まえながら、自社の業務フローに合わせて「どの業務でAIを使うのか」「何をAIに任せるのか」「どこを人が判断するのか」まで設計していく役割として注目されているのが、生成AIマーケターです。
AIを実際の業務に取り入れるには、一部の担当者だけが新機能を理解している状態では十分ではありません。
資料の整理や文章作成、画像生成、情報収集など、普段の業務を題材にしながら、AIへの指示の出し方や情報の渡し方、出力結果の確認方法まで実際に試していくことが大切です。
新しいAI機能を知るだけで終わらせず、社員一人ひとりが自分の仕事で使える状態をつくるための取り組みが、生成AI研修です。
まとめ
今回のアップデートを見ると、GoogleのAIは、文章作成や画像生成といった単発の作業だけでなく、複数の業務工程をまとめて支援する方向へ進んでいることが分かります。
資料を整理する、画像を作成・修正する、長時間動画から必要な情報を探すなど、これまで人が個別に行っていた作業をAIに任せられる場面は今後さらに増えていきそうです。
大切なのは、新機能を一つずつ追うことではなく、「自社のどの業務で使えるか」「どこまでAIに任せるか」という視点で整理することです。
自社の業務フローに合わせて取り入れることで、AIを単なる便利ツールではなく、実際の業務改善につなげやすくなります。
・生成AIを戦略的に活用する人材像を知りたい方はこちら▼
・企業内で体系的に導入したい方はこちら▼
・具体的に自社設計を相談したい方はこちら▼
