Gemini Notebookに資料を登録すると、内容の要約や情報整理、質問への回答などに活用できます。
一方で、「資料は入れたのに、思っていた答えが返ってこない」「回答が一般的で、そのまま仕事では使いにくい」と感じることもあります。
その原因の一つが、質問の仕方が曖昧なことです。
同じ資料でも、「誰が使うのか」「何のために使うのか」「何を知りたいのか」「どの形で回答してほしいのか」を具体的に伝えることで、回答の内容は変わります。
本記事では、Gemini Notebookから業務で使いやすい回答を引き出すために、質問に入れたい5つの要素と、質問のBefore/Afterの具体例を整理しました。
なぜ「質問」が重要なのか?
例えば、商談記録をGemini Notebookに登録して、「この資料の重要なポイントを教えて」と質問したとします。
これでも資料の要約はできますが、「何を重要とするのか」が指定されていないため、一般的なまとめになりやすくなります。
質問の条件が少ないと、次のようなズレが起こることがあります。
① 判断基準がない
何を「重要」とするのかが曖昧だと、必要な情報と回答がズレやすくなります。
営業担当者が知りたい情報と、管理職が知りたい情報では、同じ商談記録でも見るポイントは異なります。
② 目的がない
「何のために使う情報なのか」が分からないと、AIもどの情報を優先すればよいか判断しにくくなります。
要約に使うのか、次回商談の準備に使うのか、上司への報告に使うのかによって、必要な情報は変わります。
③ 詳しさの指定がない
「簡潔に」「詳しく」「3つに絞って」などの指定がないと、回答が浅すぎたり、反対に細かすぎたりすることがあります。
④ まとめ方の指定がない
内容が合っていても、長い文章で返ってくると、そのまま仕事で使いにくい場合があります。
箇条書き、表、項目別など、使う場面に合わせて形式を指定することも大切です。
同じ資料でも、質問を変えると回答が変わる
例えば、同じ商談記録について質問する場合でも、質問の仕方によって回答の使いやすさは変わります。
| Before | After | |
|---|---|---|
| 質問 | この資料の重要なポイントを教えて | 営業担当者が次回商談前に確認すべき内容として、顧客の課題・要望・懸念点をそれぞれ3つ、資料の記載内容を根拠に整理してください |
| 誰が使うか | 不明確 | 営業担当者 |
| 目的 | 不明確 | 次回商談の準備 |
| 見る視点 | 不明確 | 課題・要望・懸念点 |
| 粒度・形式 | 指定なし | それぞれ3つに整理 |
| 根拠 | 指定なし | 資料の記載内容 |
Beforeの質問では、資料全体をまとめた一般的な回答になりやすく、「何のために重要なのか」までは分かりません。
一方、Afterでは、誰が・何のために・どの情報を・どの程度欲しいのかが明確です。
そのため、単なる要約ではなく、次の仕事につなげやすい回答を得やすくなります。
質問に入れたい5つの要素
Gemini Notebookに質問するときは、次の5つを意識すると整理しやすくなります。
| 要素 | 考えること | 例 |
|---|---|---|
| 対象 | 何について聞くか | 商談記録、提案書、会議資料 |
| 欲しい情報 | 何を知りたいか | 課題、要望、懸念点 |
| 目的 | 誰が何のために使うか | 営業担当者が次回商談の準備に使う |
| 粒度・形式 | どのくらい・どうまとめるか | 各3つ、箇条書き |
| 根拠 | 何を根拠に回答するか | 登録資料の記載内容 |
毎回すべてを細かく指定する必要はありません。
ただし、「思っていた答えと違う」と感じたときは、この5つのうち何が不足しているのかを確認すると、質問を改善しやすくなります。
さらに精度を上げるなら「根拠」の扱いも決める
社内資料や顧客情報を確認するときは、回答内容だけでなく、どこまで資料から確認できる内容なのかも重要です。
例えば、
- 「登録されている資料だけを根拠にしてください」
- 「該当する記載箇所も示してください」
- 「資料から確認できない場合は『情報なし』としてください」
- 「確認できた情報と推測を分けてください」
といった条件を加えることで、回答の確認もしやすくなります。
特に、顧客対応や社内判断に利用する場合は、AIの回答だけで判断せず、元資料まで確認できる形にしておくことが大切です。
Gemini Notebookから業務で使いやすい回答を引き出すには、資料を登録するだけでなく、「何を知りたいのか」「何のために使うのか」「どのような形で回答してほしいのか」まで整理して質問することが重要です。
さらに実際の業務で活用するには、どの資料をAIに渡すのか、どの情報を整理させるのか、どこを人が確認・判断するのかまで考える必要があります。
こうした生成AIの特徴を踏まえながら、自社の業務を整理し、どの仕事にAIを組み込み、どの工程を効率化するのかまで設計していく役割として注目されているのが、生成AIマーケターです。
Gemini Notebookのようなツールを導入しても、実際に使う社員が「どの資料を使えばよいのか」「どのように質問すればよいのか」「回答のどこを確認すればよいのか」を理解していなければ、業務での活用は広がりません。
普段使っている資料や実際の業務を題材にしながら、AIへの質問の仕方や情報の渡し方、回答を確認するときのポイントまで実践的に身につけ、社員自身が業務の中でAIを活用できる状態をつくるための取り組みが、生成AI研修です。任せ方や確認のポイントを実践的に身につけ、社員自身が業務の中でAIを活用できる状態をつくるための取り組みが、生成AI研修です。
まとめ
Gemini Notebookを業務で活用するときは、資料を登録するだけでなく、どのような質問をするかが重要です。
「対象」「欲しい情報」「目的」「粒度・形式」「根拠」を整理して伝えることで、単なる要約ではなく、次の業務につながる回答を得やすくなります。
また、社内資料や顧客情報を扱う場合は、資料にない内容を補わないようにしたり、根拠となる記載箇所を示してもらったりすることで、確認もしやすくなります。
AIを仕事で使ううえでは、ツールの機能を知るだけでなく、業務の目的に合わせて、AIに何をどう聞くかを設計することが活用の質を高めるポイントです。
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