Google・Gemini周辺では、AIを「質問に答えるツール」から、日々の業務や情報整理、購買行動を支える機能へと進化させる動きが進んでいます。
今回注目したいのは、Gemini Spark、Daily Brief、Google Pics、Universal Cart、Google検索 AIモードの新機能です。
これらは、すでに一部ユーザー向けに提供が始まっているものや、今後の展開が予定されているものも含まれます。
日本で本格的に使えるようになれば、営業、マーケティング、EC運用、情報収集、資料作成など、実務業務にも影響を与える可能性があります。
今回は、Google・Geminiの注目AI機能5つを、できることと日本で使えた場合の活用イメージに分けて整理しました。
Google・Geminiの注目AI機能5選
| No. | 機能 | できること | 日本で使えたら? |
|---|---|---|---|
| ① | Gemini Spark | Geminiアプリ内で動くパーソナルAIエージェント。Gmail、Googleドキュメント、Googleスライドなどと連携し、情報整理や下書き作成を支援 | 案件メールの要約・整理、定例レポートの下書き生成 |
| ② | Daily Brief | Gmail、カレンダー、Geminiの情報をもとに、その日に必要な情報をまとめて届けるパーソナルブリーフ機能 | 朝一の確認業務の効率化、重要連絡の見落とし防止 |
| ③ | Google Pics | 画像生成や画像編集をまとめて行える、Googleの新しいAI画像ツール | 既存資料の見た目調整、多言語クリエイティブ制作の効率化 |
| ④ | Universal Cart | Google検索、Gemini、YouTube、Gmailを横断して使えるAI連携型ショッピングカート | 買い間違いや追加購入の手戻り削減、複数サイトの買い物管理 |
| ⑤ | Google検索 AIモードの新機能 | Google検索上で、条件に合う情報を継続的に探す探索エージェント機能 | 情報収集の追いかけ作業削減、複数サイトの情報管理 |
① Gemini Sparkは、営業・社内報告の前処理を効率化する
Gemini Sparkで注目したいのは、単にメールや資料を要約できることではなく、業務の前処理をAIに任せやすくなる点です。
営業活動では、商談前に過去メールを確認したり、顧客ごとの状況を整理したりする時間が発生します。
社内報告でも、会議内容や進捗情報をまとめる作業が必要です。
こうした「人が読む前に整理する作業」をAIが担えるようになると、担当者は確認や判断に時間を使いやすくなります。
② Daily Briefは、業務開始時の情報確認をスムーズにする
Daily Briefで重要なのは、情報を探しに行く前に、必要な情報が先に整理される点です。
これまで朝の業務開始時には、メール、カレンダー、チャット、タスク管理ツールをそれぞれ確認する必要がありました。
AIがその日の予定や重要連絡をまとめて提示できるようになれば、確認漏れを減らすだけでなく、1日の優先順位を決めるスピードも上がります。
③ Google Picsは、クリエイティブ制作の初速を上げる
Google Picsで注目したいのは、画像生成そのものよりも、資料や広告素材の制作スピードを上げられる点です。
実務でも、営業資料、セミナー告知、SNS投稿、ホワイトペーパーなど、画像を使う場面は多くあります。
毎回デザイナーに依頼する前に、AIでラフ案や調整案を作れるようになれば、社内確認や企画段階のスピードが上がります。
④ Universal Cartは、商品情報の見せ方を変える
Universal Cartで企業側が意識したいのは、ユーザーの購入判断がGoogle上でより完結しやすくなる可能性です。
価格、在庫、互換性、特典、レビューなどが横断的に比較されるようになると、ECサイトに来る前の段階で候補から外れる商品も出てくるかもしれません。
そのため、今後は商品ページだけでなく、検索結果や動画、メール上でどう情報が伝わるかも重要になります。
⑤ Google検索 AIモードの新機能は、調査業務の進め方を変える
Google検索 AIモードの新機能で注目したいのは、検索が「その場で調べる作業」から「継続的に追いかける作業」に変わる可能性です。
競合情報、価格変動、業界ニュース、採用情報などは、定期的に確認し続ける必要があります。
AIが条件に合う情報を継続的に探して整理できるようになれば、調査担当者は情報収集そのものよりも、集まった情報をどう判断するかに集中しやすくなります。
Google・Gemini新機能の提供状況
①Gemini Spark
- 一部のTrusted Tester向けに順次提供開始
- 米国のGoogle AI Ultra加入者向けに、ベータ版を順次提供予定
②Daily Brief
- 米国のGoogle AIサブスクリプションユーザー向けに順次提供開始
③Google Pics
- 一部のTrusted Tester向けに先行提供
- 2026年度にGoogle AI Pro/Ultra加入者向けへグローバル展開予定
- Workspace法人向けプレビューも予定
④Universal Cart
- 2026年夏に、米国のGoogle検索とGeminiアプリから順次展開予定
- YouTube・Gmailなどへの対応も予定
⑤Google検索 AIモードの新機能
- 検索エージェント機能は、2026年夏以降にGoogle AI Pro/Ultra加入者向けへ順次提供予定
- カスタムUI生成・ミニアプリ生成は、米国のGoogle AI Pro/Ultra加入者向けに今後数か月で提供開始予定
日本での本格展開時期は機能ごとに異なる可能性があるため、現時点では「今後の業務活用に備えて押さえておきたい機能」として見ておくのがよさそうです。
Google・Gemini新機能は、業務フローに組み込んでこそ活きる
Google・Geminiの新機能は、それぞれ単体で見ても便利な機能です。
しかし、企業で成果につなげるには、「どの業務で使うのか」「どの情報とつなげるのか」「誰が確認し、どう成果物にするのか」を決めておくことが重要です。
たとえば、Gemini Sparkを使う場合でも、ただ下書きを作るだけではなく、営業報告、社内共有資料、顧客対応メモなど、実際の業務フローに組み込むことで活用しやすくなります。
AIは、導入するだけで成果が出るものではありません。
業務のどこに組み込み、どこまで任せ、どこで人が確認するのかを整理することで、実務で使えるAI活用につながります。
Google・Geminiの新機能は、情報整理、予定確認、画像制作、商品比較、検索調査など、企業のさまざまな業務に関わる可能性があります。
ただし、成果につなげるためには、新機能を知るだけでは不十分です。
どの業務に使うのか、どの情報とつなげるのか、どこまでAIに任せ、どこを人が確認するのかを設計することが重要です。
AIを「便利な作業補助」で終わらせるのか、業務の流れを前に進める仕組みとして活用できるのか。
その違いは、業務への組み込み方によって大きく変わります。
こうした活用設計を担う役割として注目されているのが、生成AIマーケターです。
Google・GeminiのようなAI機能を実務で使いこなすには、それぞれの特徴を知るだけでなく、業務ごとの任せ方や確認方法を理解しておくことも大切です。
たとえば、メールを整理する、会議前の情報をまとめる、営業資料を作る、画像を調整する、競合情報を継続的に確認するといった小さな活用でも、目的や指示の出し方が曖昧なままでは、期待した成果につながりにくくなります。
どの業務に、どのAI機能を、どこまで任せ、どのように確認するのか。
その基盤づくりとして有効なのが、生成AI研修です。
まとめ
Google・Geminiの注目AI機能は、情報整理、予定確認、画像制作、商品比較、検索調査など、さまざまな業務領域に広がっています。
特に実務では、営業、マーケティング、EC運用、バックオフィス、経営企画など、日々の情報整理や判断業務を効率化する可能性があります。
一方で、重要なのは新機能を追いかけることだけではありません。
どの業務に、どのAI機能を、どのように組み込むのか、この設計ができるかどうかで、AI活用の成果は大きく変わります。
今後Google・Geminiの機能が日本でも本格展開されていく中で、企業側には「AIを使う力」だけでなく、「AIを業務に組み込む力」がより求められていくでしょう。
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