GPT-5に少しずつ慣れてきた方に向けて、より高度な活用法をまとめました。AIを使いこなす人材を目指すための10のテクニックをご紹介します。
10のテクニック
1. PDF・画像を読み込ませて要点抽出&図解化する
GPT-5はマルチモーダルに対応しており、PDFや画像ファイルからの情報抽出も可能です。要点の整理や図解などを自動で行えるため、資料の読み解きがスムーズになります。
活用例
・会議資料をそのまま読み込ませて「要点+課題+提案」に要約
・講演レポートを整理して図解化し、チームに簡潔に共有
2. 思考や性格を自分専用にカスタマイズする
「指示の傾向」や「得意なトーン」など、GPT-5の応答を自分仕様にチューニングできます。好みに応じて、応答スタイルや性格も調整可能です。
活用例
・「慎重派」「攻めの姿勢のある人」など性格に寄せて指示を再現
・ファクト志向でまとめてほしい/思考のプロセスも示してほしい、など調整
3. 会話途中でモデルを切り替える
GPT-5モデルでは、Fast/Thinking/Autoなど、用途に応じてモードを切り替えることができます。特に複雑な分析やリスクの洗い出しなどでは、Thinkingモードが効果的です。
活用例
・新しいアイデア出しはFastで即出し、細かい検証はThinkingで丁寧にまとめる
・Autoに任せて最適モードを選ばせる
4. 長文・大量文章を効率的に整理する
多くの情報を扱うビジネスシーンでは、GPT-5を活用して情報の要約や並び替えを効率化できます。キーワード抽出やタグ付けも自動で可能です。
活用例
・数か月分の議事録を要約し、トピック別に要素整理
・複数のインタビュー記事から共通テーマを抽出して資料化
5. 文章を比較表やフロー図に変換して分かりやすく整理する
文章だけでは伝わりにくい情報も、GPT-5に頼めば表や図に変換してくれます。プレゼンや社内説明にも活用できます。
活用例
・提案内容を比較表にして「メリット/デメリット」で整理
・業務フローを図解して、チームにわかりやすく説明する
6. 過去の会話を参照して複数タスクを仕上げる
同じテーマのやりとりがある場合、GPT-5は会話履歴をもとに横断的に情報を取り出してくれます。タスクの一貫性が求められる場面でも活躍します。
活用例
・商談や議事録、プレゼンやチャットで同じ話題が出た際にまとめて一元対応
・一連のやり取りをもとにしたレポートやスライドの下書きを作成
7. 複数分野の知識を組み合わせて新しいアイデアを考える
GPT-5は領域横断の知識を元に、今までにない視点でのアイデアを生み出せます。分野融合の発想が求められる企画や構想づくりに向いています。
活用例
・「AI×家づくりデザイン」で新しいサービス案を考える
・技術と制度を組み合わせて、独自の解決策を発想する
8. 長考モードで複雑な問題を分解して実行プランに落とし込む
GPT-5のThinkingモードは、複雑な課題を段階的に整理・分解するのに適しています。論点の洗い出しや実行順の整理など、思考のプロセスを可視化できます。
活用例
・整理が難しい広域業務の課題を、「領域別」「原因別」に分類
・提案資料の構成を洗い出し、優先順位付きアクションリスト化
9. 複数の選択肢を条件別にシミュレーションする
複数の条件・パターンに応じたシナリオ展開が可能です。リスク分析やシナリオプランニングなどにも活用できます。
活用例
・施策A/B/Cを「予算別」「リスク別」に比較整理
・将来想定されるシナリオを検討し、備える材料に
10. ザックリした指示から意図を補って整理してもらう
曖昧な指示や思いつきレベルの相談でも、GPT-5なら前提を補って丁寧に整理してくれます。初期のたたき台づくりにもおすすめです。
活用例
・「こんな感じで考えてる」と言えば余白を補完して整理
・アイデアの幅を広げて、プロジェクトを動かしやすくする
まとめ|GPT-5を使いこなして“AI人材”の次のステージへ
GPT-5は、単なる「作業の効率化ツール」にとどまらず、情報整理や構造化思考、新しい発想を引き出すための強力な“思考パートナー”です。
今回ご紹介した10の活用法は、AIの特性を最大限に引き出し、「指示の出し方」「整理の仕方」「考えの深め方」を根本から進化させるヒントになります。
特に、
- 長文・複雑情報を瞬時に構造化する力
- 思考のクセに合わせて応答をカスタマイズできる柔軟性
- マルチモーダル対応で画像やPDFまで読み解ける性能
は、日々の仕事の質を底上げし、再現性あるアウトプットを生み出す鍵となるでしょう。
「GPT-5をどう使いこなすか」は、これからの時代のスキルセットのひとつ。
基本的な使い方に慣れたら、ぜひ今回の10選を試しながら、“自分なりの活用パターン”を見つけてみてください。
さらに活用力を高めたい方は、チーム内での共有ナレッジやAI活用ガイドラインづくりにも挑戦すると、組織全体の生産性も上がっていきます。