資料作成では、「何から書けばよいか決まらない」「過去の資料から必要な情報を探せない」「1か月分の動きをまとめきれない」など、さまざまな場面で手が止まることがあります。
GeminiやGemini Notebookは、こうした資料作成の途中で発生する「詰まり」を整理するときにも活用できます。
本記事では、企画書・プレゼン・稟議書・提案書・月次報告・引き継ぎ資料の6つを例に、場面ごとの使い分けと指示のポイントを整理しました。

1.何から書けばよいか決まらない|企画書

企画書の構成がまとまらないときは、いきなり本文を書くのではなく、まずGeminiで全体のたたき台を作ります。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini①テーマを入れる
②構成項目を指定する
③たたき台を作成する
④弱点も洗い出す
いきなり本文を作らせず、まず構成から出してもらう「取引先のFAX受注をデジタル受発注へ移行する企画のたたき台を作成してください。背景/課題/提案内容/期待効果/必要なもの/スケジュール案の順に、各項目2~3行で整理し、最後に弱点も3つ挙げてください」

2.話す順番が決まらない|プレゼン資料

プレゼンの流れがまとまらないときは、テーマだけでなく、聞き手や持ち時間までGeminiに伝えて構成を作ります。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini①テーマ・聞き手・持ち時間を指定する
②「見出し+言うこと1行」で骨子を作る
③冒頭のつかみ案も出してもらう
誰に向けた話なのかに加えて、出力形式も指定する「デジタル受発注の導入メリットを、取引先の飲食店オーナーに10分で説明します。スライドごとに『見出し+言うこと1行』で構成を作成し、冒頭のつかみ案も3つ出してください」

3.決定経緯・金額を探せない|稟議書

議事録や見積書など、複数の資料から必要な情報を探すときは、Gemini Notebookで整理してからGeminiで稟議書にまとめます。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini Notebook → Gemini①議事録・見積書などの資料を読み込む
②決定内容・金額・根拠・日付を整理する
③整理した内容をGeminiで稟議書の形にする
「この資料だけを根拠にする」「資料にない場合はその旨を回答する」と指定する「議事録をもとに、導入の決定経緯・金額・根拠・日付を整理してください。その内容から、稟議書を『件名/背景/決定事項/金額と根拠/リスクと対応』の順で作成してください」

4.案件の経緯を反映できない|提案書

過去の商談内容を踏まえた提案書を作るときは、まず案件の経緯と現在の状況を整理します。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini Notebook → Gemini①商談メモ・過去の提案書・議事録から経緯と現在地を整理する
②Geminiで提案書の構成と差別化ポイントを作る
前回の見送り理由、今回の条件、競合状況を先に整理する「これまでの議事録から、案件の経緯と現在の検討状況を整理してください。その内容を踏まえて、A社向け提案書の構成と差別化ポイントを作成してください」

5.1か月の動きを整理できない|月次報告

月次報告では、1か月分の情報を集めてから、決まった報告形式に整理する必要があります。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini+Gemini Notebook①対象となる資料をまとめる
②対象月の進捗・決定事項・課題を抽出する
③月次報告の形に整理する
対象期間と、どの型で報告するのかを最初に決める「このNotebookをもとに、9月の月次報告を作成してください。『実績/課題と対応/来月の予定』の順で整理してください」

6.引き継ぎ資料をすぐ作れない|引き継ぎ資料

マニュアルや手順書があっても、そのまま渡すだけでは後任者が何から覚えればよいか分かりにくい場合があります。

使うツールどうやる?コツ指示の例
Gemini Notebook → Gemini①業務マニュアル・手順書を読み込む
②業務の流れ・注意点・根拠となる箇所を整理する
③後任者向けの30日引き継ぎプランに再構成する
1週目/2週目/3~4週目など、段階を指定して組み立てる「手順書をもとに、後任者向けに1週目/2週目/3~4週目の30日プランを作成してください。各週の到達目標と注意点、困ったときの相談先も入れてください」

Geminiへの指示はこの4点

Geminiに資料作成を依頼するときは、内容だけを伝えるのではなく、誰が使うのか、何をしてほしいのか、何を根拠にするのか、どの形で出すのかまで指定することがポイントです。

① 立場・相手② やってほしいこと③ 参照資料・前提④ 出し方
例:営業企画担当/部長向け例:月次報告を作成例:このNotebookの議事録だけを根拠に例:5枚構成で各スライドの見出し付き

たとえば、4つを組み合わせると、「営業企画担当として、部長向けの月次報告を作成してください。このNotebookの議事録だけを根拠に、5枚構成で各スライドに見出しを付けてください。」といった指示にできます。

GeminiやGemini Notebookを資料作成で活用するときは、ツールの機能を知るだけでなく、自社の業務の中で「どの作業をAIに任せるのか」「どの情報を参照させるのか」「どこを人が確認・判断するのか」まで整理することが重要です。
企画書の構成づくり、過去資料の整理、月次報告の作成など、資料によってAIを活用しやすい工程は異なります。
こうした生成AIの特徴を踏まえながら、自社の業務を整理し、どの仕事にAIを組み込み、どの工程を効率化するのかまで設計していく役割として注目されているのが、生成AIマーケターです。

GeminiやGemini Notebookの使い分けが分かっても、実際に使う社員が「どの資料を読み込ませるのか」「どのように指示すればよいのか」「AIの回答をどこまで確認すればよいのか」を理解していなければ、日々の資料作成には定着しにくくなります。
企画書や提案書、月次報告など、実際の業務を題材にしながら、資料の渡し方や指示の出し方、出力内容の確認まで一連の流れを試し、自分の仕事で使える状態にしていくことが大切です。
こうした実務に沿った使い方を学び、社員自身が日々の業務で生成AIを活用できる状態をつくるための取り組みが、生成AI研修です。

まとめ

GeminiやGemini Notebookを資料作成で活用するときは、資料全体を一度に作らせるのではなく、どの作業で詰まっているのかを見極めることがポイントです。
構成を考えたいとき、過去資料から情報を整理したいとき、決まった形式にまとめたいときなど、目的に合わせて使い分けることで、資料作成を進めやすくなります。
また、指示を出すときは、「立場・相手」「やってほしいこと」「参照資料・前提」「出し方」の4点を具体的に伝えることで、より業務で使いやすい回答につなげやすくなります。

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