ChatGPTやClaudeを毎日の業務で使い、文章作成や要約、アイデア出しには慣れてきたものの、「タスクの自動化まではできていない」という方も多いのではないでしょうか。
生成AI活用を次の段階へ進めるポイントは、一つずつ質問するだけでなく、複数の作業をまとめて「仕事」として任せることです。
そこで活用したいのが、AIエージェントです。
本記事では、チャット型AIとの違いから、AIエージェントに任せやすい仕事、具体的な仕事の渡し方まで整理しました。

1.AI活用、「質問する」だけで止まっていない?

ChatGPTやClaudeを業務で使っていても、次のような状態になっていないでしょうか。

・ChatGPTやClaudeを日常的に使っている
・要約・文章作成・アイデア出しはできる
・毎回「次は何を指示しよう?」と考えている
・AIを使っても、仕事の進め方自体は変わっていない
・AIエージェントは気になるけれど、難しそうで触れていない

2つ以上当てはまったら、次のステップとして検討したいのが「AIエージェント」の活用です。

2.チャット型AIとAIエージェントは何が違う?

チャット型AIとAIエージェントでは、AIへの仕事の任せ方が異なります。

チャット型AIAIエージェント
基本の使い方質問して回答を得るゴールを伝えて仕事を任せる
人の役割工程ごとに指示する最初に目的・条件を伝える
AIの動き指示された作業を行う複数の工程をまとめて進める
「集計して」「比較して」と順番に依頼「分析してレポートを作って」とまとめて依頼
ゴール回答を得る成果物を完成させる

たとえば、売上データからレポートを作る場合、チャット型AIでは「集計して」「前月と比較して」「変化を分析して」と、工程ごとに指示を出していきます。
一方、AIエージェントでは、「この売上データを分析し、前月との変化を整理して週次レポートを作成してください」と、複数の工程をまとめて任せることができます。
つまり、「AIに作業を頼む」から「AIに仕事を任せる」へ変わるのが、AIエージェント活用の大きなポイントです。

3.まずは「任せる仕事」を1つ見つける

AIエージェントを使い始める際は、いきなり複雑な業務全体を任せる必要はありません。
まずは、次の3つに当てはまる仕事を探してみましょう。

① 繰り返している

毎日、毎週、毎月など、同じような作業を繰り返している業務です。
売上集計や週次レポート、定例資料の作成などが該当します。

② 手順を説明できる

「最初にこれを確認して、次にこれを集計し、最後にまとめる」といったように、作業手順を言葉で説明できる仕事です。

③ 完成形が分かる

Excel、PowerPoint、Word、レポート、タスク一覧など、最終的に何を作ればよいかが明確な仕事です。
この3つがそろっている仕事ほど、AIに任せる流れを作りやすくなります。

4.AIエージェントへの仕事の渡し方

AIへ仕事を任せるときは、「INPUT」「PROCESS」「OUTPUT」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

項目考えること
INPUTAIに何を渡す?CSV、PDF、画像、フォルダ、テキスト
PROCESS何をしてほしい?読む、集計する、比較する、分析する、整理する、まとめる
OUTPUT最終的に何を作る?レポート、Excel、PowerPoint、Word、タスク一覧

たとえば売上レポートなら、売上CSVを渡し、商品別の集計や前月比較、変化が大きい項目の分析を依頼し、最終的に月次レポートとしてまとめてもらいます。
このように、「何を渡すか」「何をしてほしいか」「何を完成させるか」まで整理して伝えることで、AIに任せる仕事の範囲が明確になります。

5.最初に試しやすい3つの仕事

AIエージェントを初めて使う場合は、日常業務の中でも流れが決まっている仕事から始めるのがおすすめです。

① 売上レポート

売上CSVを読み込み、集計、前月比較、分析を行い、週次・月次レポートにまとめます。

② 会議後のタスク整理

議事録や会議メモから、決定事項、担当者、期限などを整理し、タスク一覧を作成します。

③ 競合リサーチ

調査資料や情報を読み込み、必要な情報を整理・比較して、競合比較レポートを作成します。
これまで複数回に分けてAIへ依頼していた作業を、一つの仕事としてまとめて渡すイメージです。

6.Claude Codeなどで「仕事を任せる」使い方を試す

こうしたAIエージェント型の活用を試す方法の一つが、Claude Codeなどを使い、複数のファイルや作業工程をまとめて扱う方法です。
たとえば、

・売上分析からレポート作成まで進める
・議事録からタスク一覧を作る
・複数の調査資料から比較レポートを作る

など、これまで人が順番に進めていた仕事を、まとまった単位でAIへ任せやすくなります。
最初から大規模な自動化を目指すのではなく、「毎週繰り返している小さな仕事を1つ任せる」ことから始めるのがポイントです。

AIエージェントを業務で活用するには、ツールの使い方を覚えるだけでなく、「どの仕事を任せるのか」「どの情報を使わせるのか」「どこまでAIに進めさせるのか」「何を完成とするのか」まで整理することが大切です。
繰り返し発生する仕事や手順が決まっている仕事を見つけ、INPUT・PROCESS・OUTPUTを整理することで、AIに任せる範囲を明確にしやすくなります。
こうした生成AIの活用方法を、自社の業務フローに合わせて設計し、AIに任せる工程と人が確認するポイントまで含めて運用を整える役割として注目されているのが、生成AIマーケターです。

AIエージェントを一部の担当者が使いこなせても、組織全体で活用方法が統一されていなければ、AIに任せる範囲や確認方法にばらつきが生まれる可能性があります。
社員が、AIに渡してよい情報を判断し、目的や条件、成果物を適切に指定したうえで、生成された内容や実行結果を確認できるようにすることが重要です。また、どの業務をAIエージェントに任せるのか、どの段階で人が確認するのかといった基準も、社内で整理しておく必要があります。
ChatGPTやClaudeなどの生成AIを「質問するツール」から「仕事を任せるツール」へ広げ、安全かつ効果的に業務へ取り入れるために、AIに任せる仕事の見つけ方や指示方法、確認方法、実際の業務フローへの組み込み方まで学ぶ手段として有効なのが、生成AI研修です。

まとめ

ChatGPTやClaudeを業務で活用する次のステップは、質問への回答や文章作成だけでなく、「成果物が完成するまでの仕事」をAIに任せることです。
まずは、繰り返している、手順を説明できる、完成形が分かる仕事を1つ選び、「INPUT」「PROCESS」「OUTPUT」に分けて整理してみましょう。
小さな仕事からAIエージェントに任せることで、生成AIを単なる質問ツールではなく、業務を進めるためのツールとして活用しやすくなります。

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