2026年2月5日、Anthropicは最新モデル Claude Opus 4.6 を発表しました。
Opus 4.5の改良版ではありますが、その進化は単なる性能向上にとどまりません。
長文をそのまま扱える文脈保持力、自律的に進む推論とコーディング、「試すモデル」から「業務の中核に置けるモデル」へ、と位置づけが明確に変わっています。
本記事では、Claude Opus 4.6を検討するうえで必要なポイントを整理します。
Claude Opus 4.6の特徴
1. 主要ベンチマークで総合1位
知識労働向けベンチマーク GDPval-AA にて Elo 1606 を記録。
Opus 4.5(1416)から 約190ポイント向上しています。
2. コーディング性能が大幅向上
Terminal-Bench 2.0:65.4%
計画 → 実装 → 修正までを自律的に継続でき、長時間タスクに強い設計です。
3. 複合推論テストでトップクラス
Humanity’s Last Exam
- ツール未使用:40.0%
- ツール使用:53.1%
前モデルを大きく上回る結果を記録しています。
4. 情報検索能力の強化
BrowseComp:84.0%
長文・複数資料を横断したリサーチで、精度が大きく向上しました。
5. 推論の自動最適化(Adaptive Thinking)
文脈に応じて推論のオン/オフを自動調整。
品質と速度のバランスをモデル側が最適化します。
6. 思考レベルを4段階で調整(Effort)
low/medium/high(デフォルト)/max
用途に応じて、速度・精度・コストを制御可能です。
7. 最大100万トークン対応
Opus系で初めて 最大100万トークン文脈に対応。
長文検索・推論ベンチマークでも高精度を維持しています。
※ 100万トークン文脈はベータ提供
※ 20万トークン超の入力にはプレミアム料金が必要
8. 古い文脈を自動要約(Compaction)
長時間作業でも、重要な前提や決定事項を保持し続ける設計です。
9. 実運用を想定したセキュリティ強化
脆弱性検出や逸脱挙動の抑制を強化。
内部評価でも高い安全性が確認されています。
10. エージェントチーム対応
複数AIが役割分担して並行作業。
※ 現在はリサーチプレビュー提供
料金プランと利用目安
アプリ・ブラウザ利用
Claude Opus 4.6は Proプラン以上で利用できます。
Proプランでも利用可能ですが、利用回数には上限があります。
| 項目 | Proプラン | Maxプラン |
|---|---|---|
| 料金 | 月:$20(約3,100円)年:$17/月 | Max 5x:$100/月Max 20x:$200/月 |
| 利用回数 | 非公開 | Proの5倍/20倍 |
| 混雑時優先 | あり | 最優先 |
| 新機能 | 早期 | 最優先 |
| Claude Code | 利用可 | 利用可 |
| おすすめ | 個人・検証 | 高頻度利用 |
※ 1ドル=155円換算
まずは Proプランで試し、回数制限が気になれば 追加購入やMaxプランへのアップグレードを検討するとよいでしょう。
API利用
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 入力(〜200k) | $5/100万トークン |
| 出力(〜200k) | $25/100万トークン |
| 入力(200k超) | $10/100万トークン |
| 出力(200k超) | $37.50/100万トークン |
モデル指定を 「claude-opus-4-6」 に切り替えるだけで利用できます。
Claude Opus 4.5との違い
| 比較項目 | Opus 4.5 | Opus 4.6 |
|---|---|---|
| 総合性能 | 高性能だが伸び代あり | 総合評価スコアが約190ポイント向上 |
| 最大コンテキスト | 数十万トークン | 最大100万トークン |
| 長文タスク精度 | 低下しやすい | 超長文検索で約76% |
| 推論制御 | 手動設定 | Adaptive Thinkingで自動調整 |
| Effort | 3段階 | 4段階 |
| コーディング | 途中で止まりやすい | 自律的に修正まで対応 |
| 大規模コード解析 | 文脈が不安定 | 安定して解析 |
| 実務連携 | 限定的 | Excel/PowerPoint/Cowork |
| 完成度 | 検証・研究向け | 業務・開発の主力 |
他社AIモデルとの違い
- Claude Opus 4.6:長文・推論・自律実行を重視
- GPT-5.2:汎用性と対話のバランス
- Gemini 3 Pro:検索・要約とGoogle連携
用途が 「長文 × 設計 × 自律実行」 に寄るほど、Claude Opus 4.6の優位性が大きくなります。
Claude Opus 4.6の使い方
操作自体は他のClaudeモデルと同じです。
ただし「向いている使い方」が明確に異なります。
- モデル選択で Opus 4.6 を選ぶだけで利用可能
- 長文入力や複数ファイルを前提とした作業に強い
- 設計 → 実装 → 修正までを一気に任せたい場合に有効
通常のチャット操作で使えますが、一度にまとめて考えさせたい業務や、途中で止まらせたくない作業に向いています。
Claude Opus 4.6を試してみた
実務・制作のどちらでも、「途中で止まらずに完走できるか」 を軸に検証しました。
- データ分析・レポート作成
xlsxファイルを読み込み、数値整理だけでなく 示唆まで含めたレポート を自動生成。 - ゲームの作成
簡単な指示だけで、UI・ロジックを含む 動く状態 まで一気に生成。 - 3Dシミュレーションの作成
ブラウザで動作する3D空間を、コード出力まで含めて そのまま使える形 で生成。
「部分的な補助」ではなく、「成果物まで持っていける」 点が特徴です。
同時発表されたアップデート
モデル単体の進化に加え、実務にそのまま組み込むための周辺環境 も強化されました。
- 複数ファイル・フォルダを横断した自律作業
→ Cowork により一括処理が可能に - Excel業務の自動化を拡張
→ 集計・グラフ・複数ファイル操作 - PowerPoint資料の自動生成(プレビュー)
→ 既存構成・テンプレ前提で作成 - 複数AIによる並行コーディング
→ Claude Code の Agent Teams - API制御・安全性強化
→ Adaptive Thinking/Effort制御/地域指定
まとめ
Claude Opus 4.6は、長文・推論・コーディングを「途中で止まらず完走できる」水準まで引き上げたモデルです。
設計 → 実装 → 修正 → 検証までをまとめて任せられる点が大きな進化と言えます。
- 超長文を前提としたリサーチ
- 複数ファイル・複数ステップの業務
- 一度で成果物まで持っていきたい作業
といった、人が集中力を切らしやすい仕事との相性が特に良好です。
短文の即答や軽い要約であれば他モデルでも十分な場面はありますが、「どこまで任せたいか」「一気に進めたいか」 を基準に使い分けることで、Claude Opus 4.6の価値が最大限に活きてきます。
まずは Proプラン で実務に近い使い方を試し、作業量が増えてきた段階で MaxプランやAPI利用 を検討するのが現実的でしょう。
